主な特徴
(1)測定方式は、紫外線吸光度法 (JIS K 0807)です。
- 試料水中の有機汚濁 (有機物) の程度を、紫外線の吸光度として測定します。その吸光度と、手分析によるCOD濃度の相関を取り、水質総量規制に係わる汚濁負荷量の算出などに用いられます。
(2)試料水を汲み上げることなく、測定水に測定セル部分を直漬けして、測定を行います。
- 試料水のポンプ汲み上げができない場合や、有機汚濁が激しく、ポンプ配管が詰まる場合などに有用です。
- 水質総量規制に対応しています。
- 大規模下水処理場から中小規模下水処理場、民間の工場排水処理場まで、全国各地で長く採用されています。(下記、下水処理工程図を参照)
(3)測定値の出力は、吸光度 (Abs) とCOD濃度 (mg/l) で切り替えができます。
- 吸光度とCOD濃度の相関係数を装置に設定することにより、COD濃度を出力することができます。
(4)浮遊固形物 (SS成分)を除外した測定値を得ることができます。
- 紫外光UV (波長254nm) と可視光VIS (波長546nm) の、2波長で測定し、紫外光の吸光度から、可視光の吸光度を差し引くことで、浮遊固形物 (SS成分) の影響を除外した測定が可能です。
(5)薬液封入型洗浄ワイパーによる、測定セル窓の定期的な自動洗浄で、有機物など試料水の汚れを分解除去し、長期間の連続安定測定が可能です。(薬液封入型洗浄ワイパー 特許 第2639624号)
- 有機汚濁が激しく、短期間で測定セル窓が汚れる場合の連続安定測定は、薬液封入型洗浄ワイパーの、薬液とワイパーの相乗効果により、実現しています。
(6)校正用光学フィルターを装備し、校正液無しで、日常の校正を行うことができます。
- (5)と(6)により、お客様のメンテナンス作業は少なく簡単です。
(7)検出部 (測定セル部分) と変換部は独立しており、自立スタンド型、パネルイン型など、設置場所に応じて形状を構成できます。
■ 下水処理工程図
※測定器は、赤いイラストのある場所で測定を行っています。
■ 装置の設置~メンテナンスのスケジュール
(1)装置の設置:調整、校正、外部出力、吸光度とCOD濃度の相関データ取り
(2)日常点検:必要に応じて、お客様に校正を行っていただきますが、日常の測定に問題がなければ、行う必要はありません。
- 校正を行う場合でも、校正液の必要は無く、校正用光学フィルターで簡単にできます。また、セルの洗浄は、薬液封入型洗浄ワイパーで、定期的に自動で行われます。
(3)定期点検:1年に1回、検出部のオーバーホール作業と、装置全体の再調整、校正、外部出力の確認を行います。
- オーバーホール作業は、検出部の等価交換により、できるだけ測定漏れがないような形で行います。
- 等価交換とは、オーバーホール済みの同等品をお持ちして、その場で既設ユニットと交換する方法です。
- ユニットのオーバーホール中に、測定ができないという状況を無くします。
- 既設ユニットは弊社に返却していただきます。
(4)修繕作業:定期点検時に、経年による部品の劣化が見つかれば、交換を行います。
■ 仕様
検出部仕様
方式 | 1光束2波長連続測光式、試料水直浸型 |
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測定波長 | 254nm (UV)、 546nm (Vis) |
測定範囲 | 0~2.5Abs (10mmセル換算) |
測定感度 | 0.005Abs (10mmセル換算) |
セル長 | 8mm |
セル洗浄 | 薬液封入式自動ワイパー (特許 第2639624号) |
洗浄間隔 | 10分~60分 選択固定、外部洗浄信号端子有り |
校正用フィルター | NDフィルター |
接液部材質 | 石英ガラス、PVC、SUS、PEEK、Viton |
構造 | 耐圧 0.5Mpa以上 防水構造 |
変換部一般仕様
測定レンジ | 0~0.5、1.0、2.0 Abs./FS (10mmセル換算) |
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直線性 | ±2%/FS 以内 (フタル酸カリウム標準液校正による) |
繰返し再現性 | ±2%/FS |
安定性 | ZERO drift ±2%FS/day SPAN drift ±2%FS/day |
外部出力 | 電流出力 4~20mA (600Ω以内) その他、光源断、保守中、洗浄中、a接点 |
電源 | AC100V 50/60Hz |
※詳しくは下記リンクから、製品カタログをご覧ください。
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