UV計の測定原理

図1に示したように、硝酸イオンなどの無機物の紫外線吸光度は、220nmでは無視できませんが、254nmより長い波長ではほとんど認められません。

これに対し、ある種の有機物は254nm前後の波長でもある程度の吸光度を示します。
したがって、254nmの波長での吸収はほとんど有機物にもとづき、この原理を利用して有機物濃度を測定することができます。

図1 純物質の紫外吸収スペクトル

図1 純物質の紫外吸収スペクトル
図1 純物質の紫外吸収スペクトル

図2は、UV計の原理を示したブロック図です。
光源 (低圧水銀灯) の光は1方向から取り出され、ハーフミラーで測定用光束 (S:サンプル) と参照用光束 (R:リファレンス) に分割されます。
測定用光束は試料水の流れている石英セルを透過した後、UVミラーで紫外光 (US) と可視光 (VS) に分けられ、それぞれ、254nm (紫外光UV) と546nm (可視光VIS) の光学フィルターを経て、検出されます。
参照用光束は、それぞれ254nm、546nmのフィルターを透過した後、UR検出器、VR検出器で検出され、前記の試料水を透過したUV、VISの参照信号となります。

図2 光学/演算部構成ブロック図

図2 光学/演算部構成ブロック図
図2 光学/演算部構成ブロック図

UVとVIS信号は、個々に対数増幅器で、吸光度信号AUV、AVISに変換され表示/出力されます。
また、この2つの吸光度信号は同時に差動演算器に入り、ここで254nmの吸光度と、546nmの吸光度との差 (AUV-AVIS) として出力されます。
ここで紫外光 (254nm) は有機物による吸収と浮遊固形物 (SS成分) による散乱を受けていますが、可視光 (546nm) は浮遊固形物による散乱のみを受けて減衰しています。
紫外光と可視光で演算を行うことにより、浮遊固形物の影響を取り除いた紫外吸光度計測を行なっています。

理工化学研究所の測定器

「水質総量規制」により規制されている、化学的酸素要求量 (COD) について、下水処理場や民間の工場排水処理施設の最終放流地点などでの測定に使用されています。

UV計 (有機汚濁モニター) 標準型 UVR-3000


「高度浄水処理」で使用するオゾンの管理用途 (オゾン水濃度計) として、使用されています。

UV計 高感度型 (高度浄水処理-オゾン水濃度計) UVR-3000H

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